今の子供たちの人生は100年になり今までと生き方も働き方も変わる、というお話

「学校の勉強って何のためにやるの?」と聞かれたら、何と答えますか?今回はそんな子供の質問に親としてきちんと答えられるようになるために、少し長いスパンで世の中の変化について一緒に考えてみましょう。

未来予想の良著”The 100-Year Life”が示す近未来 

ソフィー学習塾の兄弟分に「英会話スクール ソフィー・ジ・アカデミー」があります。洋書を読みながら英語力をアップさせよう!というスクールなのですが、ここで今年の1月から新しくテキストとして加わった洋書に”The 100-Year Life“という本があります。

ロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットンらが書いた、これからの世の中の変化を予想した良著。『ライフ・シフト』というタイトルで日本語訳版も出版されています。書店で置かれているのを見た人もいるかもしれません。

この本の中で著者たちは「これからの時代を生きる人たちは寿命が100歳を越えるのが当たり前になってくる」と予言しています。

これはどうもそれほどおかしな予言ではないようです。先進国の平均寿命は10年で2年ずつのペースで現在伸びていて、このペースで行くと日本で2007年に産まれた子供の半数が107歳より長く生きる、と予想されるそうです。

「100年ライフ」時代が来ることで、より大きくなる問題とは? 

寿命が延びることは良いことです。それだけ人生を謳歌する時間が増えます。

しかし、同時にそれにより間違いなく訪れる大きな問題が1つあります。それは「老後の生活資金」の問題です。そもそも少子高齢化が進む中で「若い世代は老後の生活資金として国からの年金はあてにできない」ということはほぼ確実です。ですから定年前にそれ以前の世代よりもたくさんの生活資金を蓄えておくことが必要になってきます。これは従来から言われていたことです。

しかし、これにさらに「寿命が100年を越えるようになる」という事実が加わると、引退後の生活期間が長くなるのに伴い、蓄えるべき生活資金は膨大な額になってしまいます。詳しい試算は『ライフ・シフト』の中で行われていますので、参考にしてみてほしいのですが、従来通り60歳や65歳で引退してしまったのでは、たいていの人は必要な金額をおそらく蓄えることができません。

こうなると、これからの時代を生きる世代は70歳や80歳になっても働く必要が出てきます。そうしないと生活資金を稼げないのです。

社会の変化が激しくなることにより、さらに問題は大きく

しかし問題はそれだけにとどまりません。ただ「長く働けばよい」というものでもないのです。

社会の変化は毎年早くなり、このスピードが今後まだまだ加速していくことは間違いないでしょう。以前だったら20代に一生懸命働いて、そこで身につけた知識やスキルで60歳の定年まで食べていくことができました。しかし現在はすでにそういう時代ではなくなっています。20代に身につけた知識やスキルは10年もたてば古くて使えないものになってしまうことが多くなっています。業界にもよるでしょうが、こういった傾向は今後ますます強くなっていくでしょう。

ですから「新しい知識を次から次へと学び続けていく」ということが労働人生の中でより必要となっていきます。それができないと、低賃金の仕事だけで甘んじなければいけなくなる、という可能性が高くなってきます。もしくはAIやロボットなどに取って代わられる、ということだって、まったくありえない話ではありません。


「変化の加速」と「労働期間の長期化」という2つの現象が重なることで、労働人生の中で変化を求められる回数が、これまでは考えられなかったくらいに多くなっていきます。ちょっと前までは1つ「食べていけるスキル」を身につければ一生やっていけたのに、これからはすぐにそれは古臭くなってしまうので、次から次へと「食べていけるスキル」を身につけ続けなければいけなくなるのです。

では、こういった中で若い世代は、どうしたらいいのでしょうか?変化の波に乗り遅れないために、学生の時代に何を学び何を身につけていけばよいのでしょうか?

【解決策】「学ぶことは楽しい」という「在り方」を手に入れるべし!

これまでの時代は「学ぶことは修行である」「勉強はつらいからこそ身につく」と考えられてきた部分があります。そしてそういう考え方をもとに教育システムは作られてきたところがあります。そしてそういうシステムの中で多くの人々は「学習は苦痛である」という考え方を無意識のうちに身につけてしまいます。

しかし社会に出てからも継続的な学習が必須となる世の中にあって「学習は苦痛である」という考え方で生きることはまさに苦痛でしかありません。

このような時代に対応するために、学生時代に手に入れるべきもっとも大切なものは「学ぶことは楽しい」という「在り方」だとソフィーでは考えています

「学ぶことは楽しい」という考え方を身につけられると、これからの社会の見え方は180度変わってきます。継続的な学習を必要とされることは、素晴らしいチャンスであり、次から次にやってくるワクワクする機会にしか見えなくなるでしょう。激しい時代の変化は、楽しいジェットコースターのように感じられるかもしれません。もしくは「不思議な国のアリス」のワンダーランドの中にいるような感覚を覚える人もいるかもしれません。

「学習は苦痛である」という考え方を「学ぶことは楽しい」という考え方に変えるだけで、これからの世の中の景色は、まったく別のものになってしまう、と思うのです。

だからソフィー学習塾では1998年の創業当時から「学ぶことは楽しい」という考え方を、学校の勉強や受験勉強を通して身につける、ということを大切にして事業を行っているのです。

『ライフ・シフト』からの言葉を抜粋します。

人生は「不快で残酷で短い」という、17世紀の政治思想家トーマス・ホッブズの言葉は有名だ。これよりひどい人生は一つしかない。不快で残酷で長い人生である。それは厄災以外の何物でもない。休む間もなく働き続け、退屈な日々を過ごし、エネルギーを消耗し、機会を生かせず、そして最後には貧困と後悔の老後が待っているのだ。 しかし、長寿を厄災にしない方法はある。多くの人がいまより長い年数働くようになることは間違いないが、呪われたように仕事に追いまくられ、疲弊させられる未来は避けられる。3 ステージの人生の縛りから自由になり、もっと柔軟に、もっと自分らしい生き方を選ぶ道もある。仕事を長期間中断したり、転身を重ねたりしながら、生涯を通じてさまざまなキャリアを経験する─ ─ そんなマルチステージの人生を実践すればいい。(『ライフ・シフト』, p.21)

今後の社会の中で「学ぶことは楽しい」という考え方を身につけることが極めて重要である、ということを深く理解した上で、ソフィー学習塾に通う子供をサポートしていただくと、成果がさらに上がりやすくなります。長期的な視点での成長はもちろん、短期的な目の前の学習効果もさらに上がりやすくなっていくはずです。

より詳しくはぜひ『ライフ・シフト』を読んでみてください。人生への考察も深まりますし、子育てにも役立つでしょう。また自分のキャリアの考察にも役立つはずです。そしてソフィー学習塾に通うお子さんのサポートもよりしやすくなってくると思います。

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